オーバー
二時がすぎて僕らはもう迷った 徒歩でどこまで? 夢に見た遠い場所まで 新しいものなんてなかったこの町にも 知らない景色が増えていった ひとつめの角なら目をつむっても曲がれる 張りきって頭をポストにぶつけて君は泣いた どんな言葉をかけても君はすねたままで歩き続けてた この町が夕日に包まれてた 立ち並んだその影をオーバー 九時をすぎて僕はやっと気づいた 暗闇の中 眠たげに目をこすって まあどうぞこちらに来て立って眺めてごらん 光の数だけ増えたものを 変わり果ててしまって自分ひとりが残される それは寂しいことだといって君はまた泣いた 躍起になってまた目をつむって 今度は走っていった君の その先にもずっと続いていくよ 光に照らし出された道 |